アルカイック投票結果発表!

総投票数12506票、投票ありがとうございました!

ファンが選んだ、22枚

1000点を超える作品の中から作家 池田あきこが選んだ『ダヤンアルカイックファン投票』
総得票数12506票から選ばれた22枚が決定しました!
選ばれた22作品は、6月末より開催の松屋銀座原画展にて展示されます。

ファンが選んだ22枚のアルカイック

月に聞かせる音楽会
2000年 / パステル・色鉛筆
アベコベアの月
『ダヤンのアベコベアの月』は久しぶりに1行詩を付けた絵本のような画集のような作品。
20年以上前の作品とは思えない、いつまでも色あせない演奏会。

―このところ 少し 沈みがちの 月に聞かせる 音楽会ー
トラベルダヤン
1993年 / パステル・色鉛筆
ポスター
ポスターのために書き下ろした絵。実際のポスターは鳥が飛んでいる枠を当時のデザイナーが描きおろし、華やかなものでした。
今回の展覧会のテーマは不思議な旅、
30年近く前に描いたこの絵のように旅立ちたいと思っています。

桜はいつしか雪になり
2000年 / パステル・色鉛筆
アベコベアの月
井の頭公園の池の桜とその下にある雪のタシルの街が
どこかでつながっている不思議な絵です。

―桜はいつしか雪になり チウノンヤダに ふりそそぐー
ふくろう裁判
1995年 / パステル・色鉛筆
タシールエニット博物館
闇夜に開かれたふくろうたちの裁判、明るく照らす鳥の身体、
その明かりで見えている緑の葉。
どこをとっても摩訶不思議な裁判の夜。
ーそんなことを言ったって 食べてしまったものは もう仕方ないー
木曜日の前の晩
2001年 / 水彩
雨の木曜パーティ
こうもり傘がとてもリアルに描けた1枚。
ずっと雨ふりを待っていたから、大きな傘があるから、
雨なんてへっちゃらです。
雨の日の空気を現すのに水彩で初めて描いた絵本です。
月下連弾
1998年 / パステル・色鉛筆
タシルの街とフォーンの森
屋根をピアノに見立て、三日月の下で即興演奏会。
なんとも幻想的な光景になりました。
ー月下連弾 ヨダカの子供は歌う 「愛しのタシルの街よ 永遠に」ー 

ほおづえダヤン
1987年 / パステル・色鉛筆
バースディブックVol.1
動物たちが立って歩く不思議な国わちふぃーるど。
その物語を出版社に売り込む間に、自社で絵と物語・四季の絵話のついた自由日記帳を販売しはじめました。
ほおづえダヤンは、第1号のバースディブックの表紙用に、
色紙に描いたものです。 
ダヤン、君の家だよ
1998年 / パステル・色鉛筆
タシルの街とフォーンの森
この絵ものちに続く長編物語の大事なシーンの一つになったもの。
初めてダヤンがわちふぃーるどにやってきた時に、
ジタンが案内してくれたのは何とダヤンのための家だった!

―「ダヤン、君の家だよ」 ジタンが鍵を取り出すと 
小屋の扉はギイギイと歓迎の声を上げたー


眠りにつくマーシィ
1995年 / パステル・色鉛筆
わちふぃーるどの祭り詩
「わちふぃーるどの祭り詩」では、それぞれの絵に詩が付いています。
後の1枚の絵で見せる画集「タシールエニット博物館」
に繋がっていきます。

ー夏至祭りはおしまい 眠らない夜もおしまい 
太陽がめざめて かわりにわたしが眠るー

緑色の扉
2003年 / パステル・色鉛筆

わちふぃーるど物語
長編物語1巻から3巻をまとめて出版された
「ダヤンとわちふぃーるど物語」。

ダヤンはいきなり現れた緑色の扉をくぐって
わちふぃーるどにやってくる、物語の始まりの絵です。

エッチングねずみパン
1999年 / 銅板エッチング

銅板のエッチングを自分で掘るのに凝って、
版画工房に通っていた時の作品。
今ではもうあまり作れなくなった銅版画に、
ひとつずつ手彩をかけて仕上げています。

雨だ、雨だ
2001年 / 水彩
雨の木曜パーティ
コレクションブックの中でも大好きな1冊が「雨の木曜パーティ」
読み聞かせでみんなで自分の足を叩き、
雨を降らせるというのをよくやりました。
毛皮の動物たちは雨が苦手、カエルやワニは雨が大好き。
対比の面白さとリズムが楽しい絵本です。
ラビリントスタシル
1995年 / パステル・色鉛筆

タシールエニット博物館
エッシャーの描くだまし絵のように、
この絵もおかしなゆがみ方をしています。

どこに続くのか分からない階段や、
誰も入れないような小さな扉に昔から魅せられるものがありました。
ーもうひといきだ あとほんのひといきで回りはじめるぞー
王様になった猫
1989年 / パステル・色鉛筆

実はこの絵を描く前に革人形で王さまになった猫を作り、
何体か販売もしました。
それを見て描いたので、マントのしわなどうまく描けている!
と我ながら感心。

革人形・王様ダヤン
1988年~ / 革ほか

重厚なできばえの革人形王様ダヤン!
一体だけは、今も奈良のべセルさんに現存。
今回の原画展で貸していただけることになり、
絵画・王様ダヤンと共に展示予定です。
月の光を浴びる
2004年 / パステル・色鉛筆
ダヤンと銀の道
始めは本のタイトルを『銀色ねばねばの夜』にしたいと思っていました。最後には『ダヤンと銀の道』になりましたが、
カタツムリたちが作る銀色の道は月につながっているのです。

水の調べ
1998年 / パステル・色鉛筆
タシルの街とフォーンの森

この絵を描いたときは知らなかった、そっくりの場所がありました。
白神山地の不思議な滝つぼ。
ー稽古のまずさに比べると 大迫力の晴れ舞台
 鳴りやまぬ拍手 ふりそそぐ水しぶきー

ポーズダヤン
1986年 / パステル
自由が丘店
どこを見ているのか分からない不思議な瞳の『猫のダヤン』が
パステル画として初登場したのは1986年のこと。

生まれて初めて使ったパステルという画材は、
「驚くほどうまく描けて世界が変わった!」
というほど相性が良かった。

それまで革人形や革版画で表現してきた心の中の不思議な世界が、
パステルという自分に合った画材を見つけたことによって
大きな広がりを見せました。

古典の正しい読み方
1998年 / パステル・色鉛筆
タシルの街とフォーンの森
花邑の元、良い香りを身にまとい寝転んで本を読む。
マーシィの秘かな愉しみです。
ーはるか昔の耳長族の戦いと栄光の物語 花の香りに血が騒ぐー

本屋通りのふくろう小路
2010年 / 油絵具デュオ
童美連WHOSWHO出展用
日本児童出版美術家連盟(通称童美連)のWHOSWHOという
展覧会用に描いた作品です。
珍しく油絵具で描いていました。
本と街角とふくろう、どれも好みのアイテムいっぱい。

鏡の中のフールスディ
1995年 / パステル・色鉛筆
タシールエニット博物館
構図が気に入って、2009年のモエ特集にBABYダヤンで
「鏡の中までお菓子な国」を描きました。
モチーフがお菓子&BABYだったから、
この絵よりずいぶんかわいくなっています。
―あっちへ行ったり こっちから出てきたり 
この日の抜け道は 幾通りもあるらしいー
ダヤンのねずみパン
1987年 / パステル・色鉛筆
バースディブックVol.1
バースディブックは月ごとに左ページに絵、
右ページに絵にまつわる小話という構成でした。
ねずみパンは2月の絵。
わちふぃーるどに来て友達になってしまったねずみは
食べ物ではないと知ったダヤン。
代わりにねずみの形をしたパンを焼いて食べるという、
ちょっとシュールな物語。
不思議な絵画
1995年 / パステル・色鉛筆
タシールエニット博物館
不思議な国の世界観を構築するためのエポックメーキングとなった画集。どの絵にも不思議をいっぱい詰め込んで、
一言詩を付けた作品の中でも気に入っている絵です。
ーただいまのところ 5分の遅れで 『ネコノマエ』を通過しますー
トラベルダヤン
1993年 / パステル・色鉛筆
ポスター
ポスターのために書き下ろした絵。実際のポスターは鳥が飛んでいる枠を当時のデザイナーが描きおろし、華やかなものでした。
今回の展覧会のテーマは不思議な旅、
30年近く前に描いたこの絵のように旅立ちたいと思っています。

アルカイックファン投票を終えて

アルカイックにご投票ありがとう!
1986年に初めてパステルでポーズダヤンを描いてから、数えきれないほどたくさんの絵を描いてきた。
その中でも思い出深く気に入っている絵を40枚選び、みなさんに選んでもらった選りすぐりの22枚。
そのタッチも顔つきもそれぞれの年代で微妙に違う。
アルカイック初のお目見えは6月28日から松屋銀座で開催の40周年原画展。
画像ではわからない指使い、筆使い、色調など、ぜひ原画をごらんください。

池田あきこ